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1月

しっかりと行いたい新人教育

人材不足が叫ばれる介護業界では、先々の需要と必要性から、新人教育はとても重要なものである。
介護はやや特殊な対人サービスのため、人間性が表れやすく、人によってやり方や対応が違う、といったトラブルが絶えない。介護だけでなくサービス業において、お客様への対応は重要なものであるが、1番最初である新人教育を軽く流してしまうと、それが本人の価値観となり、後から矯正するのは非常に困難になってしまう。
新人教育には本人の意識が最も必要であり、周囲がどんなに良い介護をしようと教育しても、本人の考える力や判断力が伴わねば、成長も難しい。

本人の意識を上げるためには、モチベーションを保ってあげることが効果的だろう。悪い点ばかりを詰めるのではなく、良い点があれば褒める、本人が気付いたことをきちんと向き合って聞いてあげることで、本人のやる気を引き出すことができる。
忙しいからと新人の気付きを流してしまい、どうせ言っても無駄だから、と思われてしまうとその時点で成長が止まってしまう。
また、技術の向上には上記のモチベーションはもちろん、悪い例も伝えておくことが必要である。どう触れると痛いのか、どんな移乗をすると苦しいのかなど実際に体験してみるとわかりやすく、注意をするようにもなるだろう。

新人教育において念頭におきたいのは、焦らせたりせかしたりといったことは絶対にせず、ゆっくりでも丁寧におこなうことが大切であると知ってもらうことである。焦って介護事故などを起こしてしまうと、それが恐れに繋がり、積極性が損なわれてしまうためだ。そのためにも、新人教育には常に心と時間のゆとりをもっておきたい。